金沢21世紀美術館館長 秋元雄史さん
vol.23 2009.06.01
美術の中心を生きる。
金沢21世紀美術館館長
秋元 雄史さん

美術の中心を生きる。

金沢21世紀美術館館長秋元 雄史さん

日本全国にある美術館やアートスポット、その中でもひときわ人気の高い「直島」や「金沢21世紀美術館」。

それらは一体、どのような方が関わり、どのような想いで作られたのでしょう。

今回は直島を皮切りに、地中美術館館長を経て、金沢21世紀美術館の館長に就任された秋元さんにお話を伺いました。

 

VATE:秋元さんは学生時代、どんなことをされていましたか?

 

子供の頃からものをつくるのが好きでした。

人と何かをするというよりは、一人こもって絵を描いていましたね。

 

VATE:将来も絵を描いていきたいと?

 

中学ぐらいからは何となくそう思ってましたね。その頃は絵を描くというと漫画だったので、漫画家は憧れの職業でした。

 

VATE:絵に関心があったんですね。

 

ええ。中学の美術部で絵を描いたりしてる中で、絵って面白いなと思ってました。

なので、何となく漫画家とか画家とか、とにかく絵を描いてご飯が食べられたらいいな、と思ってましたよね。

 

VATE:その後は芸大に進まれたんですか?

 

そうですね。美術大学にいきたいと思って、予備校にいってました。

なので、あまり自分の進路で悩んだ経験ってないんですよね。

 

VATE:自然に進路が決まっていったんですね。

 

ただそれがうまく社会に受け入れられるか、という面では苦しみました。ですが自分のやりたいことはハッキリとしていましたね。つまり何かを表現することだったり、美術的な事に関わっていきたい、と思ってました。

 

VATE:東京芸術大学時代はどんなことをされていたんですか?

 

油絵ですね。ただその頃はもう現代美術をやっていたので、インスタレーションをやってみたりだとか思いつくことをしてましたね。

僕はね、ある特定の人に師事して先生の言う通り地道に努力して、みたいな発想が全然なくて(笑)。当時は夢のようなことばかり考えて、自分の好きなようにやりたいようにやってました。