VATE:どんな風にすれば出来るんでしょう。

 

クライアントを変えたんです。それまでのクライアントの仕事を全部やめて。ひとつの額の大きい案件に時間をかけた。

 

VATE:思い切った転換ですね。とてもじゃないですが、なかなかそんな風には出来ないですよ。

 

十万の仕事より百万の仕事の方がクライアントの要求度が大きいですよね。額が大きいと責任も大きいし、厳しいですよね。それに応えられるかっていうことがすごい重要だと、ひしひしと感じましたね。今までみたいに工場的に作ってるものではなく、ブランドをちゃんと構築する力がないとダメだなっていうのが・・当たり前のことですけどね。

 

VATE:取り組み方が変わるわけですね。

 

デザイン工場なら、それらしいものを作っていれば良かったですが、こちらはひとつずつ新しいブランドを作る力がいりますよね、デザイナーとして。だからそういう風にデザインに取り組まないと駄目だというのが、当たり前ですが気がついたというわけです。

 

VATE:それは独立されてから何年目ぐらいのことなんですか?

 

10年くらいですかね。年齢的には40前ぐらいでしたね。

 

VATE:クライアントを変えるというと、大手の広告代理店とかになるんですか。

 

まぁ、それもありますね。

 

VATE:大手の代理店に直接営業に行かれて・・ということなんでしょうか。

 

僕の場合はそういう直接的なことではなくて。それぐらいの時期に、知り合いの姫路の会社の社長が使い捨てライターを作ってたんですね。

 

VATE:ええ。

 

ある日、知り合いの社長が、ちょっと大きな使い捨てライターをスエーデンの会社と合弁で作ったんで、それを何とか売り出したいという相談があったんですよ。

僕は、その色を変えたり何をしてももう、たかが知れてるから、一回イベントをやりましょうかっていうことにしたんですね。で、そのライターはデザインがシルクスクリーンで刷れるんで、それでイベントしましょうよって社長に言って。

たまたまその前に、黒田征太郎さんや長友啓典さんと知り合いになってたんで、飲んでる場で長友さんに、こんなことがあってイベントがしたいんだけど、友さんどうでしょうかって言うたんですよね。

 

VATE:それで、どうなったんですか?

 

やりましょうというので企画を作って。そしたらすごいイベントになったんですよ。

 

VATE:そうなんですか。

 

作家の村松友視さんが参加してくれたり、東京行く前の売り出し中の明石家さんまさんが参加したりね。