タヒチランギロア、ティプタパス
この下を30分で5km流されるダイビングが究極のドリフトダイブ。

自然を残す工夫をしている場所を選んでいくべき

VATE:自然環境を保護するために、私たちが出来ることって何でしょうか。

一言では語れないとは思いますが。例えば、沖縄にいって「あ~楽しかった。」だけではダメなんでしょうね。

 

自然を楽しむ場所に行くのであれば、自然を残す工夫をしている場所を選んでいくべきだと思います。

一例をあげれば、カネボウの水着キャンペーンでモルジブロケにいった際、ボリフォシというドイツ系のリゾートと、クダフラという日本人を狙った新興ホテルとで滞在、3つの島で撮影したわけですが、自然を残して島での長期滞在を楽しむリゾートとクダフラは対象的に現地3日滞在して帰る観光客狙い。ヨーロッパの人たちは(特にドイツ人は)環境に非常に敏感で安い値段で長期滞在、帰りには自分たちが出したゴミを飛行機に乗せて帰ります。

 

VATE:なるほど。

 

ボリフォシではエアコンがないかわりに自然のままのビーチ、魅力溢れる自然がいっぱい。メニューは長期滞在する人のために毎日変化があり、お客のリクエストにもこたえたりします。対してクダフラは全室エアコン、お湯が完備、ビーチは作り物の白砂を入れたもの、自然の海の替わりにすごくきれいな人口プールがあります。料理は3日単位でメニュー同じものを回しています。各室にゴミ箱もあるのでみんななんでも捨てて帰ります。

 

VATE:それだけの違いがあるわけなんですね。

 

撮影時、三つ目の島として、現地の人たちが暮らしている町並をキャンペーンポスター用の撮影で訪れた際、愕然としました。この島の裏側が江ノ島のように巨大なゴミ捨て場になっていたのです。考えてみればモルジブには焼却施設はなく、こんな現地の人たちが住む島のそばの水中に全部廃棄なんですよね。

この光景を見た瞬間、クダフラのホテルであたりまえに捨てていたポラパックの残骸が捨てられなくなりました。慌てて回収。自分たちが継続して楽しめる自然を残すために出したゴミを持ち帰る。これはドイツ人たちがしていた行為が当たり前なのですが、日本人はなんとも思っていない。旅の恥は掻き捨て?快適はお金で買えばいい?

 

VATE:環境に対する認識が希薄なんですね。

 

沖縄のリゾートを見てみればどうでしょう?どんな立地条件に建っていて、いかに自然を破壊しているか。沖縄にどうしてゴルフしに行くの?ゴルフ場建設で流れ出す赤土がどれだけのサンゴ群落を死滅させたか…。

観光がいちばんの資源の沖縄全土に立派なホテルを建てるのではなく、自然を残したい場所はペンションでいいんじゃないの?便利な那覇など市街地に大きなホテルを建てるのは別に反対しません。そういった場所が必要なご老人もいますから。でも自然を楽しみに行くのに都会の日常生活の便利、文明すべて持ち込むのは本末転倒だと思いませんか?守ろうと思うならそういった施設を利用しない。少しでも自然環境に戻そうとアピールすることが大事なのではと思います。