キャスティングディレクター 富田敏家さん
vol.24 2010.01.01
自分を信じきるという
自信。
キャスティングディレクター
富田 敏家さん

自分を信じきるという自信。

キャスティングディレクター富田 敏家さん

私たちが普段目にする映画。俳優さんの事は知っていても、その俳優を選ぶ人の事はなかなか知らない事が多いですよね。

今回は数々のヒット映画を世に送られてきた富田さんにお話をおうかがいしました。

 

VATE:富田さんは学生時代、将来どんなことをしようと思っていましたか?

 

僕はね、“行き当たりばったり”とか“若気の至り”とか色々な言葉を使って、これまでを振り返って人に話すんですけど、何一つしっくりくる言葉がないんです。

 

VATE:それはどうしてでしょう。

 

“行き当たりばったり”というのは、多少いい加減が入ってるじゃないですか。戦略性がないというか、先を見据えてないというか。でも妙な自信だったりだとか、確信だったりとかはその場その場で、あったんですよね。

 

VATE:なるほど。富田さんが住んでおられたのは、どんなところですか。

 

僕が住んでいたのは、愛知県の今は田原市というところです。

愛知県は渥美半島と知多半島という二つの大きな半島があるんですが、渥美半島というのは細い鉛筆のような形をした半島で南は太平洋に面し、大きな荒波があってサーフィンのメッカでもあるんです。北には三河湾っていう湾があるんですね。カニの爪が伸びたような感じで抱え込むような湾で。その湾の波打ち際から満潮になった時で70~80mくらいのところに家がありました。

 

VATE:ずいぶん海が近いんですね。

 

波がザバーンと毎日ずっと鳴ってるんですね。それは自然の音だから、耳にも入らないんですけど。 そんなところで育ったんです。

 

VATE:では、外で遊ばれることが多かったと。

 

毎日海に行って、夏は真っ黒。山でかぶと虫をとったり、たんぼや畑もあって自然の中で野生児のごとく、すくすくと育っていくんですね。都会への憧れも全くありませんでした。

 

VATE:その中で夢中になったものってありましたか?

 

野球に没頭していくんですよ。帽子のツバの裏には「目指せ、甲子園!」とか書いてあって(笑)。

 

VATE:野球の想い出って何かありますか?

 

たくさんありますけど、高校時代にやった予選のクジ引きは想い出深いですね。 県予選の組み合わせを決めるクジ引きで、なんと相手に愛工大名電を引いちゃったんですよ。

 

VATE:強豪校ですね。

 

みんな子供の頃から考えると10年近く野球一筋で甲子園目指してるわけなんで、一瞬にして夢が砕ける(笑)。 おれらの青春を返せみたいなね。