自分の職業は何たるかを知ること。

VATE:税理士や公認会計士の方など独立志向が強いと思うのですが、

独立してやっていくには、どのようなことが必要だと思われますか?

 

管理される側から管理する側になるわけですから、職員をどのように教育するかが大事なファクターの一つであることは間違いないと思います。事務所のクオリティーは経営者はもちろんですが、職員を含めた上での総合力ですから、常に上昇志向であることが大切だと思います。

それと職業倫理ですね。よく「どうやったら税金ごまかせますか?」という質問を受けますが、そのたびに税理士の使命を説明しています。まず自分の職業はなんたるかを知ることも独立する上では不可欠ですね。

 

VATE:税金というと、一般的には嫌なイメージがありますよね。

合法的みかじめ料みたいな…。富村さんの考える税理士の使命とはどんなものなんですか?

 

税金は国民が安心して平和に暮らすことができるよう、平等に負担することを義務付けられた、相互扶助の会費のようなものです。誰かが脱税すればその不足分を誰かが補わねばなりません。税理士は独立した公正な立場において納税者の信頼にこたえながら、納税義務の適正な実現を図ることを使命としています。

麻薬、売春、脱税など地下経済の温床は22兆円ともいわれており、現在国家財政が大変な危機を迎えていることからも、今一度襟を正して、税金を見直す必要があります。

 

VATE:税金のことは「とられる」という小さな視野でしか見れない場合が多いですよね。

 

税金は「とられるもの」ではなく「自ら支払うもの」です。我々は過少でもなく、過大でもなく適正に支払われることのお手伝いをしています。もっとも支払った税金の使われ方に問題があるのは納税意識を下げる原因になっているので、政府や地方自治体の方こそ、襟を正すべきであると考えています。

 

VATE:なるほど…。現在の富村さんの夢ってなんですか?

今後どのような事をしていきたいと思われてますか?

 

心から信頼される税理士として活躍できればと思います。私の夢というよりもこの国に対する期待と希望ですが、もっと国を愛することのできる若い人たちを育てて欲しいです。人の気持ちを理解し、行動できる人間があまりに少ないように思われて仕方ありません。

現在小中高生を対象に行っている租税教育を通じて、国家の大切さ、人間の尊さを子供たちに教え続けて生きたいと思います。 正しい知識と理解をもった子供たちが立派な納税者として社会で活躍できるよう応援していきます。